SEX AND THE CITY シーズン1 エピソード1
何年たっても古くならないドラマ、セックス・アンド・ザ・シティ。
未だに多くの人から新しい映画を待ち望まれており、自分と同じく年を重ねた彼女らが
その後どういう風に過ごしているのか、私もとても気になります。
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何回見たか覚えてないほどですが、改めてシーズン1から見てみましょう!(ネタバレあり)
第1話 NYセックス事情
NYの新聞でセックスにまつわる過激なコラム「セックス・アンド・ザ・シティ」を連載中の人気ライター、キャリー。彼女が新しいテーマに選んだのは“女も感情抜きでセックスができるのか”。いつものように友人のミランダ、サマンサ、シャーロットの体験談などからネタのヒントを得るキャリーは、自身も取材と称して、遊び人の元カレを弄ぼうとするが失敗。そんな矢先、キャリーはミステリアスなプレイボーイ、ビッグと出会う。
自己防衛や引き際を考えるという、マンハッタンの恋のルールから始まる第一話。
シーズン1は主人公であるキャリーが視聴者に語りかけたり、インタビュー風のエピソードが挟み込まれる形を取っていますが、これは原作のコラムと同じような形をとっているのでしょう。
・未婚のいい女はいるのに、独身のいい男はどこ?
・男は30を超えると女と立場が逆転、選ぶ側になる。
・35歳以上の女と付き合うと、すぐ子供を作らなければとなる。
・モテモテでデート三昧してたのが、気が付いたら誰にも声をかけられない41歳に。
・男にとって成功している男は脅威。
・都会にはロマンスの余地も余裕もない。
・年をとると女は欲張りになる、チビ・デブ・貧乏だと中身も見ずにダメとする。
・チビ・デブ・貧乏も試したけど、どの男も自分勝手!
10数年前のドラマだというのに、最近もどこかで見たような話題ばかりですw
今どきの婚活の七転八倒については、こちらが有名かな?
特に女の30代は、仕事・恋愛・結婚・出産と、それぞれの人によって生活がものすごく変わる時期でもあり、プレッシャーや友人との比較、今後の不安とほんとうに支えが必要な時期です。
その支えとなる大事な友情も、出産の有無でまるで話題が違ってきたり、それまでそこまで意識しなかったお金の話も、結婚によって経済力が一気に変わることもあり、ランチに行くお店のレベルまで違ってきたりすると、嫌が応でも友情が試されることになってきます。
それでなくても、結婚を意識した交際をしている子がいて集まりにくい、あるいは働かされ盛りの年齢ということもあって、なかなか暖めにくいこの年代の女の友情が、結婚や出産によって決定的に道が分かれたとなることも。
でも、似た境遇で共感しあえる新たな友人を作るチャンスは逃さないようにしたいし、昔からの変わらない自分を知ってくれている旧い友人も細くでも関係をメンテナンスしていく努力はしてほしいと思います。
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さて、本編の「ロマンスは消滅したのか」の話。
結局、上記のような年齢がどうの、条件がどうの、比較とプレッシャーが云々というリアルが、ロマンスから女を引き離してしまうのですよね。
感情抜きの関係があり得るかどうかについては、脳の性差を見ても大部分の女性にとっては無理なのかなと思います。
BL論でも
- 女性は関係に萌える
とあり、pixivなどでも、男性向けと女性向けでは一枚絵のエロ絵の量が違う!
男性は視覚情報のみで興奮できやすく、女性は関係性が描かれなければ興奮しにくいというやつですね。
しかし、SATCでは誰かと寝たいという欲求、もっとストレートに性欲については、当然自然なこととして描かれており、ドラマだということや文化差を差し引いてもちょっと日本でも実行に移すこととは別に、その欲求が当然のこととしてもう少し認められる方がいいような気がします。
ドラマだということを忘れて実行してしまうと…こう?
男はみんな義務のない関係を望むのか?という点は、もちろんみんながみんなそうではないし、特に日本ではあまりメジャーではないかと思いたい。
日本は比較的おひとり様にも優しいので、カップル文化の強い国よりも「女がいること」が男のステータスとして弱いものではないかとも。
カップルであることが重要だと、男も女の好きなロマンスを演出する努力をしてくれるのかもしれませんね…。
そう、毎日の生活の中にロマンスがないと、女性はなんとか作り出そうと、自分にご褒美を用意したり、インスタにおいしい・素敵なものをupしたりと、日々に花を添える努力しますが、演出されたロマンスを馬鹿にしている男性は、それを愚かだと嗤うのかもしれません(主にネットで見られる)
もちろん、キラキラした演出がひとつもなくても、恋をしていればそれだけでロマンスを感じられる…のかな?
付き合う前の演出の努力がなくなると、それだけでときめき感が薄れて、とか、長くなればまんねり・空気みたい、こじれると大変なことばかり、など、なにかと不満が多いかもしれませんが、学生の頃とは違って積極的に出会いを作らなければ何年もご無沙汰になりやすい20代後半から30代には、もうちょっと今の関係を大切にしてあげて、という気持ちになりますw
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ミランダの誕生会では、終わったらあっさりの関係か、修羅場をしながら深い関係を求めるかの対比をしていました。
つまり、深い関係を求めれば、修羅場は必ず訪れるということ?
すんなりと行く場合もあるでしょうが、長く付き合おうとすれば、そして結婚となるとよけいに、価値観や習慣のすり合わせは重要だし、時には困難を伴うものとなります。
自分のわがままとは思いつつ、できれば合わせてもらいたいというものもあり、そして自分の普通の基準が実は普通とはかけ離れていたという話も聞きます。
そこで冷静に話し合えるか、冷静そうにふるまう余裕がなくなるかは、その時になってみないとわかりませんね。
女が男並みに金と権力をもったのは今が初めてという話も出ますが、いまも女のほうが稼いでいることで関係性に不具合が生じることは多いようで。
女が下に見てしまうこともあるだろうし、男が萎えてしまうこともある。
昔は女は家事ができるから、稼げるなら離婚も比較的しやすいということを言われていましたが、そもそも最近の男子は家事ができるので結婚のメリットがないなども言われます。
女性がロマンスや生活の中の演出を大事にするなら、男を立てて男のプライドを大切にするのも同じく大事にするのがいいと思います。
男女平等と頭ごなしに主張するよりも、「サレンダード・ワイフ」をするのも悪くない選択肢…かも?
「いやな女の7つの習慣」
①彼のかわりにしゃべり、決定を下すこと。
②非難の言葉は飲み込むものの、それはどうかしらね、という顔をすること。
③無邪気を装った質問を投げかけ、あきらかに反対していることを伝えること。
④自分が彼の立場だったらどうするかを説明し、彼が私の希望通りにしてくれることを期待すること。
⑤頼まれてもいないのに、次から次へとアドバイスすること。
⑥彼が運転しているときに、大げさに驚いて見せること。
⑦彼が買ってきてくれたレタスを見て、しかめっつらをすること。
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そういえばビッグは「第二のドナルド・トランプ」と言われていましたねw
そして最後にキャリーが「本当の恋を知らない」と言われてしまいます。
本物の恋とはなんぞや。
でも「本当に関心があればなんとしてでも連絡を取る、電話をかけてこないのは君に興味がないからだ」という「そんな彼なら捨てちゃえば?」のセリフが思い浮かびます。
「そんな彼なら捨てちゃえば?」はSATCの製作者の本が原作となった映画です。
この映画もおすすめです!
主人公4人それぞれが最終的に本物の恋を手に入れるのか?
どんな恋が、それぞれにとっての本物だったのか?
そこまでの寄り道回り道をコメディにして、元気をくれるドラマ、それがSATCです!
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SATCでは主人公の四人が成功しているので、日本の現状からみると、ファッションを代表とする経済レベルはほとんど異世界ファンタジーのレベルですが、ひとつひとつの恋愛、そしてシーズンを経る毎に出てくる女の人生の悩みは「あるある」の連続!
メインとなる30代の女の人生はもちろん、ちょっと上の40代も、「あるある」「こんなことあった」となること間違いなし。
都会的でファッショナブルなビジュアルでキラキラに見えても、間抜けな失敗でがっつりコメディをしつつ、しっかりと人生の苦みを表現しているドラマですよね。
最初は一話毎のテーマに沿って、悲哀こもごものドラマを繰り広げていて、気軽に見続けられるものだったのが、だんだんとキャラクターに親しみが出てきて、もっと見続けたいとハマる、そして好きなエピソードを繰り返し見てしまうw
そして数年たって、また自分の年齢が上がると、共感する場所も変わってくるという、手元に置いておきたいドラマナンバーワンです。