中学生の弁論大会のテーマと書き方、の続き

 注)中学生の弁論大会のテーマと書き方 - pinktrunksの日記の続き

 

さて、もっとも必要とされているであろう、「テーマ」そのものについて。

簡単に言うと、前述の(a)→(b)→(c)が思い浮かぶものなら、なんでもいい。

というか、既に「将来の夢」について書きなさい、などとテーマが指定されていることもある。

 

でもそんなことを読みたいのではないと思うので、もう少し具体的に書く。

そもそも言いたいことなんて思い浮かばないから、こんな文章を読んでいるのだ。無駄な時間である。

 

「なんでもいい」から、テーマを選ぶ範囲を狭めていく条件としては、

・顔を晒して発表できるもの

・その場にふさわしいもの

・実際に体験したり考えたり感じたりしたことのあるもの

などがあげられる。

 

例えば発表したとたん、学校から追放され、家族に見放され、ブログが炎上し、刺客が放たれるようなものは避けるべきである。

ゴルゴに狙われるのは、登下校に支障がでる。

 

 

その中でも特に気をつける必要があるのは、諸外国に対して日本の機密情報を提供し、防衛上の弱点を的確に指摘し、今こそ日本を攻撃すべきだと納得させ実行させた経験をテーマにしてしまうことだ。

「外国と通謀して日本国に対して武力を行使させること」は、「未遂・予備に留まらず、陰謀をする」だけでも外患誘致罪が適用されてしまう

 

外患誘致罪というのは、「本罪の法定刑は死刑のみ(絶対的法定刑)であり、現行刑法上、最も重い罪とされている」「本罪の未遂は罰する」となっている、現行法定上唯一、死刑のみが適用される罪である。(Wikipediaなどの検索結果より)

ネットに「www」と※ができる現在の(あるいは将来の)生活を手放すのは、私からはどうしてもおすすめできない。

 

なぜか知らないが、学校では現行刑法の内容をあまり教えていないと思う。学生ではないので今現在どうなっているか知らない。自分が中学校の時には教えられなかったと思う。他校がどうだったかも知らない。

なので、刑法をあまり知らないかもしれない中学生にもわかりやすいように、例え話にして書いてみる。

***

自分が学校が嫌いで、「学校なんて隕石が落ちて滅んでしまえばいい」と思っていたとする。

しかし、自分には隕石を落とす程度の能力も持たない為、自分ひとりではどうしようもない。

 

明後日には運動会があり、その長距離走では自らの――ポリティカル・コレクトネス的に言えば――チャレンジングな脚力ではただ最下位となるだけではなく、もしかすると足をもつれさせて転んだ挙句に「ガンバレー」とあちこちから声がかけられ、なんとか立ち上がるもゴール前から拍手が始まってしまうといった感動的な恥辱の経験が再び繰り返される可能性がある。あれは何年生の時だったか・・・。

それは自らの「皆が平等な世界、ユートピアを目指すべきである」という思想からは程遠い、差別と格差の文化が生み出した、逆差別的な声援である。

ナチスドイツのような悪い遺伝子を切り捨てる積極的優生学は声を潜めつつあるが、身体や頭脳や容姿といった個人の属性について、良いものを褒め称え(悪いものを哀れみ!)、時には栄誉を、時には地位・権力・金を与えるといった行為は、優れた者こそが素晴らしいという文化を、わが国が積極的に受容していることの証左に他ならない。

非常に遠まわしな、消極的優生学である。

そこで親友のソ連(仮名)君に電話をかけ、これまでの諜報活動(実は二重スパイである)を通じて知り得たわが国の防衛上の盲点、国家機密を伝え、この国を滅ぼす計画を共に立てようともちかけたところで、この話は動き出す・・・

 

 

つもりであったが、友達のソ連(仮名)君は既に滅んじゃってて、というか、そもそも「自分」に友達なんていなかったので、この例え話は失敗である。

 

違う例え話にしよう。

 

アーカム国に住んでるA田A君がいた。

A君は家族や同級生、教師や国と、世界についての思想が合わない為に「アーカムなんて滅んでしまえb(以下略」と思っていた。

そこで友達の、ちょっと魚っぽい雰囲気のジョサイア君に電話で相談した。

すると彼は「親戚のダゴンおじさんとハイドラおばさんが、ちょうどインスマスの勢力を拡大しようとしてるから、おじさんたちを説得できれば、一緒にアーカムを滅ぼすことができるかもしれないよ」という。

A君は早速、薄汚れたバスに乗ってインスマス国まで行き、おじさん達にもメリットがあることを説明しながら、アーカムを滅ぼすよう説得した。

そうすると、段々おじさんたちも乗り気になってきて、結局みんなで一緒にアーカムを滅ぼす計画を立てることになった。

おじさんたちはA君にあれこれとアーカムのことを聞いたが、すぐに答えられないものもあった。

なので、A君は国に帰ってからこっそりとそれを調べ上げることにし、わかったことはおじさんたちに連絡すると約束した。

色々と難しかったが、A君はその約束を果たした。

おじさんたちの、クトゥルフを召還するお仕事も進んで手伝った。

そして、ある日ついに深き者どもによるアーカムへの攻撃が始まったのである。

 

そういえば今日、星辰が正しい位置つくので、ルルイエが浮上するらしい。

これでおじさんたちの仕事もひと段落、あとは扉が開くのを待つだけだって。

よかったね。めでたしめでたし。

 (完)

***

 

これでいいか。

 

例え話のアーカム国を日本だったとしますが、このように「外国と通謀して(グルになって/示し合わせて)日本国に対して武力を行使させること」が、外患誘致の罪となります。

 

友達に誘われたりしても、やってはいけません。

ちょっと魔が差して・・・、は通用しません。

「コラッ」と叱られて、親を呼び出されるだけでは済みませんよ!

公安に通報されます。

でも、見つからなければいい、なんて考えもやめて下さい。

国が攻められた人のことを考えてみて下さい。

非常に悲しいと思います。

別に滅ぼすつもりもないしー、ていうか、たった1本橋を壊しただけジャン、なんて思うか人もあるかもしれません。

でも、その1本の橋を作るのに、どれだけの時間と血税がかかったかわかりますか?

チリも積もれば山となる。

そういう人がたくさんいたら、そのうち作るのが壊れるのに追いつかなくなって、国が滅んじゃうでしょ?

先生は、みんなが外患誘致なんかしたら、悲しいと思う。

お父さんも悲しいし、お母さんも悲しい。

夏休みでちょっと開放感を感じた時、あるいは試験のストレスでいっぱいの時、なんかこう、悪いことをやっちゃいたくなる年頃かもしれない。

いや、そういうワルぶるのは流行らない世代かな?

わざわざ言われなくったって、実際そんなつまんないこと、リスクかけてやったりしねーよ。

それでもいい。というかそれでいい。

そんなつまんないことで、君たちの将来に傷をつけてほしくない。

今の国が嫌だったら、他の人の手を借りず、自分で革命しちゃうぞって思えばいい。

なんだったら、自分で新たに立国しちゃうのも手だと思う。

そうなると国王さんだね!始皇帝でもいいし、最高指導者でもいいかな。

今はいっぱい悩んで考えて、力を溜めて、いろんなことを吸収してほしい。

先生は、みんなを応援してるよ!

 

(という妄想をした)

 

そういえば上記で出したアーカムだのインスマスだのというのはクトゥルフ神話に出てくる地名である。

クトゥルフ神話は、ニコニコ動画「クトゥルフ神話で学園恋愛ADVを作ってみた」という、「○○でギャルゲーを作ったら」系の動画も上がってるくらい愛されてる神話である。

神話としてはギリシア神話とか日本神話だとかの方がなじみがあると思うが、それらの神と比べても、クトゥルフ神話の最高神(?)アザトースの強さは半端じゃない。

なんというか、こう、ちょっと目にしただけで即発狂というか。

私も崇拝せざるを得ない。

あと、ナイアーラトテップという、悪戯心いっぱいの神様もいる。

わりと顔が無い神様なんだが、ちょこちょこと人間の前に姿を現す、わらうことが好きな、一番の愛されキャラだ。

私はこの神話のTRPGテーブルトークRPG)動画を見るのが好きなので、みなさんにもいくつか紹介しておこう。

 

・ゲームの始め方がわかる動画

【ゆっくりTRPG】 はじまらないクトゥルフ神話 その1 ‐ ニコニコ動画:GINZA

・感動の大作

【ミラー】ゆっくり妖夢と本当はこわいクトゥルフ神話Part1 ‐ ニコニコ動画:GINZA

・笑える系

間違いだらけのクトゥルフ神話TRPG Part.0前編 ‐ ニコニコ動画:GINZA

・私が一番愛しているクトゥルフ動画

まどろみのなかでゆっくりクトゥルフTRPG1-1 ‐ ニコニコ動画:GINZA

 

 ・・・

 

脱線した。

脱線ついでにもうひとつの例え話に出てきた優生学についてちょっと。

 

 「ジーニアス・ファクトリー」という本を最近読んだ。

優秀な人間こそが増えるべきだと考えた人がいて、あれこれあって「ノーベル賞受賞者精子バンク」というものを設立。

レポジトリー・フォー・ジャーミナル・チョイス」という精子バンクである。

(当初はノーベル賞受賞者に限りたかったが、後に足りなくて他の優秀なドナーも含めた)

減らすのではなく、増やすアプローチだ。

「○○は子沢山」の○○に入れる言葉はあれこれ思い浮かぶと思うが、優秀な人(の象徴がノーベル賞受賞者だったわけだが)と

 

それを「優秀な人間の子どもは優秀なのか?」という疑問と共に、ドナーや子どもを取材していくというような内容だ。

 

蛙の子は蛙なのか、とんびが鷹を産むのか。

その疑問について、この本で取材された範囲では、「優秀な人もいれば、そうでない人もいる」という程度の答えしか得られない。

遺伝か環境か、ということはよく言われるが、それが知りたいなら双生児研究の方を読むべきである。

というか読んでいくうちに、それよりも「子どものドナー(=遺伝子的な父親)探し」についてがメインかな、という流れになっていく。

 

 自分のルーツを探したいという欲求はよくあるものらしく、長い冒険譚としてはアレックス・ヘイリーの「ルーツ」などがある。

この本のおすすめはスゴ本のdain氏のブログをどうぞ。

「これはスゴい!2008年No.1スゴ本。 」と褒めている。

面白かったけど、一般的な女子中学生の間で大流行しそうな本ではないとは思う。うん。

 

また、「うちの今夜の夕食はとんかつとすべきであることを、母に断固として要求したい」といった個人的なことについても、あまりふさわしいとは言えない。

3つめにあげた「実際に」という点については、1を10にして語ることは許されても、0を1として語るのは少々頂けないということである。

それでも、感じたり考えたりということは個人的な体験であり、「※感じ方には個人差があります」し、また他人が感じたり思ったりしそうなことを、あたかも自分のしたことであるように書く分にはそれほど問題ではなかろう。換骨奪胎だ。

しかしながら、宇宙人に侵略されつつあることを公然の事実として前提にあげて「話し合いでの解決を強く求めます」などと言ったり、又聞きでしかない金融危機の噂を検証もせずに鵜呑みにし「タンス預金に切り替えるべき」と言ったり、

 

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と、ここで飽きたので、続きは気が向いたら書く。

 

追記)続きを書いた