女性器切除 Female Genital Mutilation
スーパーモデルだったカトゥーシャの本を読了。
”カトゥーシャ”(カタカナ)の日本語記事は少ないので、”Katoucha”で検索したところ、Google先生の「もしかして」が発動。
まぁ、確かに……。
カトゥーシャはまだ黒人モデルの少なかった頃に活躍していた、アフリカ出身のスーパーモデル。
上記の本はその自伝。
伯母が振り向いたので天井から目を離すと、伯母が何か変なものを手にしているのが見えました。本能的に目をそらすと、突然の激痛。肌から肉体の中心、私の奥底を襲う恐怖。まるで手と足とお腹をもぎ取られたよう、痛みが腕まで、首から頭までのぼり、私はうめき声をあげて血を流し、のたうちまわって、死んでしまったと思いました。
死んでしまったの。優しい感覚や、いまだ知らない快楽に無感覚になり、もっと悪いことに、誰かを信頼する気持ちも死んでしまったの。母は私に嘘をつき、騙して裏切った!あの大好きなママ、私がどこにでもついていき、一緒に笑ってくれ、悲しみを癒してくれたママ。あのママが、私に「それ」をしたのです。
私はこうして性器を切除されました。
***
これは中世ではなく、一九六九年の話です。こんな野蛮なことが行われているのは人里離れた薮深い土地でも、社会的に恵まれない階層でもありません。ギニアの首都コナクリの、しかもフランスの大学で学んだ高学歴の知識人の家のことです。
(p8-9)
痛い。
貧しい地域では、不衛生で鈍い刃物が使われることもあるそうで、本当に痛い。
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黒人スーパーモデルといえば、日本ではナオミ・キャンベルが有名だと思う。
でもニコニコ動画で探してもあんまりいなかった。
(写真だけ出てる)
久保田利伸とのLA・LA・LA LOVE SONGの方が有名だと思うが、あえてのBabywoman推し。
ナオミキャンベルをGoogle検索すると、毛髪的にちょっと年齢を重ねちゃった写真が出てきたが、沢山の仕事に取り組んできた結果だと思えば仕方がないか。
本の内容はというと。
中盤は日本人が読むとものすごいだらしない状態だが、少女の頃の悲惨な体験や文化の違いなんかが色々あるので、その辺も意識しながら読むように心がけた。
カトゥーシャについては前知識なく読んだので、訳者あとがきはちょっとショック。
自伝やらドキュメンタリーものやら色々読むが、これらの人の後ろに、声も出せずにただ受け入れるしかない人が大勢いることを考えると、なんとも言えない気持ちになる。
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